キム社長と秘書３

権利 ページ18

NJside------




JN「お前 結局聞いてないの？」



NJ「ああ」



JN「Aさんに限ってうちを裏切るとは思えないけど」





Aさんがミン社長の方につくのでは、というあの話

あれからジンも心配しているようだった。





JN「俺聞こうか」


NJ「いや、やめてくれ」



JN「なんで。聞かなきゃわかんないよ」


NJ「もしそうなら、彼女は悩んでるかもしれないし、

　 俺達に気を遣うだろう」




JN「でもうちで働いてる以上、それはないでしょ」



NJ「Aさんが考えることだ」





そう

Aさんが考えること



それも本心だ。





どこでどんな風に働くか、選ぶ権利はある。






JN「でも、いなくなってもいいの？」


NJ「‥いいわけではないが、決めるのはAさんだ」



なんてカッコつけておいたが、


俺は内心焦っていたんだと思う。









ジンと話した翌日だった。






聞かなくてもいい。


変な噂なんて、真に受けなきゃいいんだ。




それなのに俺は聞いてしまった。

　





Aさんの前の会社の人に顔見知りがいて

それほど親しくもなかったんだが



たまたま出会ったて、聞いてしまった。








NJ「ミン社長、どんな人だ

　 うちのAさんとは、親しかったのか」











ミン社長はAさんから聞いた通り

とても評判がよかった。



Aさんのあと何人か秘書が辞め、

その後は社長秘書はいなかったらしい。




そしてカン社長からかわった今

秘書をつけようとミン社長が動いてるのは確からしい。




俺にも言ってたから、そうなんだろう。






そして一番聞きたくなかったのは








二人には、付き合っていた噂があった



ということ



真偽はわからないが、かなりの人がそう思っていたらしい。




本当に聞かなきゃよかった。



あの二人の雰囲気から、嫌な予感はしていたんだ。







それなら尚の事、ミン社長の秘書になるかどうかは

Aさんにとって、簡単な決断ではないはずだ。





二人の関係がどうかにもよる。


俺が口を挟む権利があるだろうか。

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