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ep.116 ページ16

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「コーヒー、頼んでおいたよ」



「ありがとう」


こんな時でも彼は優しい




ズキン...

また胸の奥が痛む

カゴの中に鞄を入れ、椅子に腰掛けた



「・・・」



優志の顔を見れなくて、俯く...




そしたら、

「少し痩せた?」

心配そうに彼が問いた。



首を縦に振って、

「最近、食欲が無くて」

ようやく目を合わせられた。




「...ちゃんと、食べなきゃ駄目だよ?」



「...うん」



「はは...ぎこちないな、俺達....」

ぎこちなく微笑んでポリポリと頭を掻きながら優志が
そう言った。




また俯いて、
「・・・」
何も言えずにいるとボソっと優志が呟いた。




「俺達...結婚するの辞めようか....」


驚いて、彼を見つめる





「あれから考えたんだ。
こんな状況で幸せな生活はおくれないなって...」



「.....」

その言葉にまた俯いてしまう




「参ったな...」

と、困り顔をした彼...



「...会ったら嫌味のひとつでも言ってやろうかと思ってたのに」


やっぱり言えないや...そう嘆いてコーヒーを啜った。



「...ごめんなさい」


コーヒーカップの端を指でなぞっている姿をボーっと見つめる



昔からの彼の癖


この些細な行動さえも私は好きだったのだ。





「本当ならその彼と一緒に謝らないといけないのに...ごめんなさい、、」



「...仕方ないよ...芸能関係の人なんでしょ?」



コクリと頷く



「俺の親には俺から話すから」




首を横に振る

「それは私が言わないと(汗)」



「いや駄目だ...親父達は俺達の結婚を楽しみにしてたし、、
祝福してくれてたから何を言うか分からない...責められるかもしれないし...それは、俺が嫌だから...Aは自分の
ご両親に伝えてあげて、、」



「...分かった...ごめんなさい」

 


「もう、いいよ。」


優志は千円札をテーブルに置いて
" お幸せに "と言ってカフェを去っていった




まだ湯気が立つコーヒーを眺めていたら、、
私の頬に一粒の涙がつたった。

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設定タグ:BTS , ジミン , JIMIN   
作品ジャンル:恋愛
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chapi(プロフ) - みーみさん» みーみさん♡嬉しいコメありがとうございます!!亀更新ですが、今後とも読んでくださると嬉しいです♡ (8月5日 22時) (レス) id: 739a828904 (このIDを非表示/違反報告)
みーみ - 面白くて平日の深夜に一気読みしてしまいました!素敵な作品をありがとうございます!! (8月4日 8時) (レス) @page12 id: e9ee21c30f (このIDを非表示/違反報告)
chapi(プロフ) - akko01516366さん» お返事が遅くなり申し訳ありません。先程更新させていただきました!亀更新ですみません(: (2021年10月14日 22時) (レス) @page9 id: 926878a13a (このIDを非表示/違反報告)
akko01516366(プロフ) - 続きが見たいです。 (2021年9月26日 2時) (レス) @page8 id: dcd06ca4b0 (このIDを非表示/違反報告)
chapi(プロフ) - シヨさん» お返事が遅くなりごめんなさい!先程、更新させていただきました。大変長らくお待たせ致しましたm(_ _)m (2021年2月24日 23時) (レス) id: 926878a13a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chapi | 作成日時:2021年1月12日 12時

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