略奪 " 愛 "【JIMIN】3

ep.101【JM】 ページ1

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ほらね。

ヌナは僕を振り切れない。




僕は卑怯だ。

ヌナの良心を利用して、優しさに甘えてるのだから。。






「先に入っててくれますか？

２人で一緒には入れないから...2307号室です。

フロアにいるSPには僕から伝えておくから、
遠慮なく先に入ってて。」



仕方ないってわかってるけど...

こんな時に...一緒に行けないのが物哀しい。。




「...わかった。。」



「ごめんなさい。」



僕はポケットからカードキーを取り出して、ヌナに
手渡した。




まだ一緒に居られると思うと、ホッとして、、

そして、嬉しかった。




あぁ、自分はつくづく自分勝手な人間だ。。。







ヌナがタクシーに乗ったのを確認して、ポケットから携帯を取り出した。



『お疲れ様です、ｼﾞﾐﾝです。今から知り合いがそっちに行くので通して下さい。

あと...僕が、部屋に入った後は誰にも入れないようにして下さい。』




『承知いたしました。』




少し時間をずらして帰ろう。

側にあったベンチに座って...天を仰ぐ。



さっきのやり取りを思い返して、自分の行動に驚き、未だに心臓がバクバクと早まっていた。




勢い任せで言ってしまったけど、、これから、どうしよう。



僕はまた振られるのかな？




ふーと息を吐いて、

空を見上げると、キラキラと光る三日月がとっても
綺麗だった。

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