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「ヒョン!大丈夫ですか、診療所着きましたよ!」
「大げさ。かすり傷だよ、こんなの」
「そうやって甘く見てると痛い目見るよ」
「まぁねぇ。いつもより血流しすぎちゃったかもね。」
「ほら、しっかりしてください!」
雨のせいなのか全身びしょ濡れで車から降りてきたスーツ姿の3人組
真ん中にいる1人は右腕に怪我を負っているようで脇にいる2人が支えていた
少しずつ診療所に近づいてくる彼ら
何故か足が動かなくて立ち尽くしていると真ん中の男の人と目が合った
射貫くような
鋭く
冷たい目
雨のせいなのか前髪が顔にへばりついている
その髪の隙間から見える目が
あまりにも美しく
まるで
獣のようだった
「来たか」
背後から声がして振り返ると、院長のユンギさんが煙草をくわえたまま扉を開けて立っていた
「ユンギヒョン、やっちゃったわ」
「ほら、ジョングク早く運んでやれ」
「ヒョン、行きますよ」
「ジミン、ここだと車目立つ。俺の家の車庫に入れて来い。これ車庫の鍵」
「いつもありがとうございます、ヒョン」
目の前でなにやら慌ただしく進んでいく状況に
私だけ時が止まったかのように動けなかった
「A」
ユンギさんに声をかけられ振り向くと、あとでちゃんと説明するから力貸して、と
『…今行きます』
胸がざわざわして
鼓動が早くなる
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作者名:りー | 作成日時:2023年10月24日 11時