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ジミンのその言葉にツキは、笑いながらこう言った。
『でも、正直どうでも良くないですか?』
JM「でも、これも大事な仕事なんだよ?続けるね。疑問や提案は鉛筆で書き込みます。」
『...。』
JM「次は、文字修正のやり方です。気になるところがあったら、その部分を丸で囲んで”トル”と書きます。指示を取り消す場合はトルを消して、”イキ”と書きます。」
ジミンはそう言うと、背筋をただし、ツキの方に体を向けた。
JM「赤字の校閲が終わったら、次は事実関係などの内容の校閲、簡単に言ったら”調べもの”をするよ。不確かな情報もあるから、慎重にやってね。ここまでで、何か分からないところはある?」
ジミンはツキにそう質問すると、ツキはジミンのグレーのスーツを見ながらこう質問した。
『...そのスーツ、どこで買いました?』
JM「ん?」
ツキのその発言に周囲の校閲部員は不安そうな表情をした。
『見た感じ、7年前ぐらいのものですよね。ジミンさん若そうですし、お兄ちゃんか誰かのお下がりですか?』
JM「僕は、弟が1人いるよ。このスーツは7年前、バンタン社の入社祝いに父が駅地下のデパートで買ってもらったもの。」
ジミンのその言葉にツキは、納得したような表情を見せた。
『7年前!なるほどぉ!』
JM「それがどうしたの?」
『いえ、想像以上の型落ちと色落ちで古い通り越してヴィンテージ感出てるなと思って!』
ツキがそう言った瞬間、校閲部内の空気が目を瞑っても分かるほど凍りつくした。
『...あ、すいません。』
JM「...。」
ジミンは自分の少し、いやだいぶダサいスーツをちらっと見ると、ショックを受けたような表情で校閲部を出て行った。
『...。』
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kaguya(プロフ) - nanaさん» 少し参考にさせていただいてます! (4月3日 17時) (レス) id: 680b1279bc (このIDを非表示/違反報告)
nana - あれ…主人公が石原さとみに見えてくるなぁ🤔 (3月25日 22時) (レス) @page26 id: 93fd17df6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaguya | 作成日時:2024年3月15日 20時