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『...。』
暗い顔をしたツキはエレベーターでboy編集部の階に来ていた。
『...あ。』
YG「...。」
『...、先生は?』
そのまま去ろうとするユンギをツキは引き止めた。
『...ごめんなさい。
私、離婚してたなんて知らなくて。』
YG「...先生の別れた奥さんはな、無名時代から苦楽を共にした人だったんだ。
そのかいもあって先生はboy新人賞もとった。
でさ、いよいよこれからって時に、奥さんは子供を連れて家から出て行ったんだ。」
『...え?』
YG「奥さんに男がいたっていうのはもっぱらの噂だ。
先生はショックを受けて、本が書けなくなった。
で、そんな先生を本の世界に引き戻したのが、当時の担当編集者だったジニヒョンだ。」
『...、。』
YG「以来、先生の前では家族の話はタブーになった。
この20年、担当になった編集者達はそのことに触れないように気をつけてきた。」
黙り込むツキにユンギは振り返り、こう言った。
YG「その編集者たちの苦労をお前は、一瞬にして踏みにじったんだ。」
『...どうしよう...。』
ユンギはツキのその質問に、乾いた笑いを浮かべるとこう言った。
YG「はは、今更どうしようもねぇよ。
俺もお前も”クビ”だ。」
ユンギはそう言うと、エレベーターに乗り、去っていった。
『...。』
ツキは自分の気持ちとは正反対のソウルの景色をじっと見つめた。
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kaguya(プロフ) - nanaさん» 少し参考にさせていただいてます! (4月3日 17時) (レス) id: 680b1279bc (このIDを非表示/違反報告)
nana - あれ…主人公が石原さとみに見えてくるなぁ🤔 (3月25日 22時) (レス) @page26 id: 93fd17df6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaguya | 作成日時:2024年3月15日 20時