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YG「それがどうした?」
『え、え、やらしてください!!』
ユンギがそう言うとツキはソクジンの持っているゲラを奪った。
YG「て、お前何してんだ!」
『ちょっと!』
ツキが持つゲラをユンギは奪い返し、届かないように高くあげた。
YG「校閲に不備があって怒られるのは俺なんだぞ?」
『それはあんたの上司がろくに原稿も読まずに、校閲に丸投げしてくるからでしょ?ちょっとあんた力強い!』
YG「編集者の仕事は作家に気持ちよく書かせることで誤字脱字のチェックじゃないんだよ!」
『うわ!』
原稿の奪い合いはユンギが制し、ツキは疲れた様子でユンギを見つめた。
YG「それにな、ホン先生は”モンスター”と呼ばれるほど年間100万部を売り上げる人気作家なんだぞ?」
『...。』
YG「うちの小説の半分も稼いでる偉大な作家先生なんだ。そんな作家先生の校閲をなんでお前なんかに任せないといけないんだ。」
『だって、やってみたいからぁ!ちゃんと完璧にやってみせるからぁ!お願いお願いお願い!』
ツキは飛び跳ねながらユンギの持つ原稿を奪おうとしたが、自分より先にニコニコと笑うソクジンがユンギから原稿を奪った。
JN「ゲラは大切に扱おうね?これも校閲者として大切な事だよ。」
『...はい。』
JN「ユンギも今回はツキさんにやらせて貰えないかな?僕も重ね読みするし、何かあったら僕が責任をとる。」
『...。』
ソクジンのその言葉にツキは尊敬の眼差しを向けながらユンギを見た。
YG「...分かりました。」
『...!ありがとうございま』
YG「...。」
ツキが頭を下げながら原稿を貰おうとすると、ユンギが既のところで原稿を高くあげた。
JN「...ユーンーギ?」
『...。』
YG「...。」
ユンギは不貞腐れた表情をしながらツキにまた原稿を差し出すと、ツキはユンギの
目を見つめながら原稿を勢い良く手で挟んだ。
『ありがとうございます!やったやったやった!』
ツキは原稿を受け取ると走りながらデスクに戻り、ワクワクとした表情で校閲に取り掛かった。
HS「はは!嬉しそうだねー!」
NJ「校閲をあんなに楽しそうにやる人、初めて見ましたよ。」
JM「...ふふ。」
そんなツキを校閲部員たちは楽しそうに見つめながら各自の仕事に戻っていった。
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kaguya(プロフ) - nanaさん» 少し参考にさせていただいてます! (4月3日 17時) (レス) id: 680b1279bc (このIDを非表示/違反報告)
nana - あれ…主人公が石原さとみに見えてくるなぁ🤔 (3月25日 22時) (レス) @page26 id: 93fd17df6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaguya | 作成日時:2024年3月15日 20時