。。。 ページ13
渡辺side
涼太を連れてやって来たのは事務所の近くにある歯医者さん。
受付を終えて待合室に行くとちらほら涼太くらいのおチビちゃん達が見受けられる。
渡｢お、いいとこあんじゃん。涼太もあそこで遊ぶか？｣
『……ぃやぁ。りょた、しょたと、ぃるぅ…』
待合室の横にある広めのキッズスペースで遊ぶ子供たちを見て早速人見知りを発揮している涼太は迷うことなく俺の膝の上に収まった。
渡｢ねぇねぇ、本当に遊ばなくていいの？｣
『んむ。いぃのぉ!!』
涼太が頑なに俺の上から動かないのには理由がある。
ウィィィイイイン…………
この診察室の方から聞こえてくる機械音。
まぁ、俺も得意ではないけど涼太にしてみれば初めて聞く音と言っても過言ではない。
そして涼太の不安を煽る材料がもう1つ。
さっきからちょくちょく聞こえてくるお子さんの泣き声だ。
渡｢しっかり緊張してんじゃん、お前。笑｣
『……しょた、もぉ、かぇろぉ?』
渡｢ん、それは無理だな。｣
まだ受付しかしてないのよ。
看｢渡辺さーん！りょうたくーん？｣
渡｢あ、呼ばれた。はーい！……よし、行くぞ。｣
『……りょた、ぃかなぁぃ。』
渡｢却下。｣
心底嫌そうな涼太を抱っこしたまま診察室に入った。
先｢こんにちは。｣
『……っっ!! こん…ちゎ…』
先生に対して警戒心MAXだな。笑
先｢はい、ここに座って〜、ちょっと倒すよー？
涼太くん、お口あーんって大きく開けてくれるかな？｣
『…っ!! しょた…!!』
渡｢大丈夫大丈夫。涼太いつも上手にあーんしてんじゃん。｣
あれよあれよと診察用の椅子に座らされた涼太は背もたれが倒された途端一気に不安顔。
とにかく声かけをして涼太を落ち着かせて口を開かせる。
先｢お！上手だねぇ〜！ちょっと見せてねぇ｣
先生の優しい雰囲気と流石としか言いようのない流れるような診察に涼太もされるがまま泣く気配はなし。
なんだ、意外とすんなり終わりそうじゃん。
なんて思ったのもつかの間。
先｢はい、じゃあ次は歯磨きねー。もう1回口開けて〜｣
『……ふぇっ……ぃやぁ!! しょた!!』
渡｢いるいる！涼太、俺いるから！｣
虫歯のチェックで終わりだと思って気を抜いていたのか、はい口開けて〜って言われてまだ終わらないことに気づいた途端イヤイヤ。
泣き叫ばないだけマシだけどしっかりと口を結んでしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1379人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しおりん(プロフ) - また更新があって嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (1月19日 1時) (
レス) id: 80e4973618 (このIDを非表示/違反報告)
すみ(プロフ) - 更新楽しみにしてました！今回も可愛い涼太くんでした！いつか、ファンが可愛い涼太くん×メンバーを知って悶える話をみたいです(笑) (1月16日 19時) (レス) @page30 id: 013c7a8c5b (このIDを非表示/違反報告)
実夢(プロフ) - 更新ありがとうございます！待ってました！また可愛いりょうたくんありがとうございます！ (12月18日 18時) (レス) id: 127205cce2 (このIDを非表示/違反報告)
南(プロフ) - S Mさん» リクエストありがとうございます！書かせていただきますので少しばかりお待ちくださいませ。🙇♀️ (7月10日 21時) (レス) id: 783d1e0d73 (このIDを非表示/違反報告)
南(プロフ) - 美祐奈さん» 返信が出来てなくてすみません💦ありがとうございます！これからも頑張ります！ (7月10日 21時) (レス) @page17 id: 783d1e0d73 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：南 | 作成日時：2023年5月31日 14時
